論文執筆した際に、大学院の先生方から教わった心得、調べて学んだ内容の備忘録です。
論文執筆の流れ
構想
取り組む問題と解決法、研究コミュニティへの貢献、論旨展開(いわゆるストーリー)を考える。
(出来上がったらチェックしてもらう。)
執筆前準備
章立て、各章節の要約文を箇条書きで書き出す。
(出来上がったらチェックしてもらう。)
初稿下書き
規定ページ数±1〜2ページを目安に、書きたいことを全部盛り込む。
文のつながりなど細かいことは気にせず、とにかく素早く埋める。
初稿校正
論理的飛躍をなくす、冗長な部分を削るなど、下書きを校正する。
(出来上がったら添削してもらう。)
推敲
何度も推敲する。推敲時に意識することはこちらが大変参考になる。
論文に必要な要素
三大要素
論文の三大要素は「新規性・有効性・信頼性」[1]http://www.okada-lab.org/Ronbun/WhatIsAPaper/3Elements.php
よく悩まされる新規性について
新規性の評価観点は以下が参考になる。
従来提案されていないと判断できる新しいアイディアを提案しているか,既存アイディアを組み合わせたものでも自明ではない新しい利用法を提案しているか,あるいは技術的に新しい知見を与えるデータを提示しているか
論文執筆の作法 正しい論文の書き方 - 情報処理学会
論文構成
本文構成
各章で述べるべき事柄
- イントロ:解きたい問題は何か?先行研究でなぜ解けないのか?どう解決するのか?今回の貢献(箇条書き)
- 提案手法の前にタスク定式化:問題を詳しく説明、タスク、システムの入出力、変数等の紹介
- 提案手法:評価実験をしなくても、提案手法で上手くいきそうだと思わせられれば(評価実験を肯定的な目で見させられれば)上出来
- 評価実験:ベースラインや先行研究との比較
- 結論:解きたかった問題、提案手法、結果を簡潔に。今回の貢献の再掲。今後の課題。
アブスト構成
アブストはタイトルに次いで超重要。
アブストでは取り組む問題、提案手法、提案手法の効果などを簡潔に説明。
アブストには詳細を書かない。(中略)読者がアブストに期待しているのは「その論文によって何ができるようになったのか(What)」を知ることであって、「どのようにしたのか(How)」ではない。
https://yamaguchiyuto.hatenablog.com/entry/2016/01/18/154613
参考:Natureのアブスト
文章の書き方
文章はパラグラフ(1つの要約文+複数の補足情報)を繋げて書く。
1文目から細かく説明しすぎないように注意。
執筆時のチェック項目
http://kanamori.cs.tsukuba.ac.jp/docs/writing_paper_checklist.pdf
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