外資系コンサルの知的生産術【インプット・プロセッシング編】

仕事術

「知的生産性を向上させたい」「仕事の質をより高めたい」ということで、ビジネス書として評判の高い外資系コンサルの知的生産術という本を読みました。

コンサルに限らず、全てのビジネスマンが使える仕事術が紹介されてる良書で、今ならKindle Unlimitedで無料で読めるのでおすすめです。

まず必要なのは「思考の技術」ではなく、「行動の技術」だった! 論理思考やフレームワークを学んでも、仕事がうまくいかないのはなぜ? 劇的に成果が上がる、本当に使える「知的生産の技術」=「行動の技術」を詳しく解説。

今回、特に印象に残った部分をインプット・プロセッシング・アウトプット(・その他)の観点でまとめました。

今回は前編ということで、インプットとプロセッシングについてまとめます。

大前提:知的生産で最重要なのは、受け手が既に持っている知識との差別化

差別化として、2つのアプローチがある。

・相手が知らないような一次情報を集めて情報の非対称性を生み出す

・顧客がすでに知っている二次情報を高度に組み合わせて情報処理し、インサイト=洞察を生み出す

外資系コンサルの知的生産術

前者の方が付加価値を出しやすい。一次情報を得る簡単な手段としては、現場に行って観察すること。

知的生産のためのインプット

アウトプットが出ない時は、基本的にインプットが足りない。

調査の前にアウトプットのイメージを固めるのが重要

情報を調査する前に、顧客を明確化する。

そして、アウトプットの要求品質に応じて、知識の深さと広さどちらで差別化を図るのかを決める。

既存の資料を調査するときは、アウトプットのイメージを固めた上で「足りない情報」を探しにいく。

青い鳥(ここでは「存在しない情報」の意味)を探すのに終始してはいけない

取り組む問題について、そのままズバリの答えが転がってる確率は低い。事例研究をするなどして、自分で紡ぎ出す必要。

一時間考えても答えが出ないというとき、それは思考力や思考量に問題があるのではなく、ほぼ間違いなく「問いの立て方」か「情報の集め方」に問題がある

外資系コンサルの知的生産術

インプットはある一線を超えると時間投資に見合わなくなる

インプット量と学習効果の関係はS字カーブ(シグモイド関数)を描く。

時間は有限。知識の欠損を埋めるために躍起にならないこと。自分の知識が足りなくても、周りの人の知識で補えばいい。

知的生産のためのプロセッシング

問題は「現状とあるべき姿のギャップ」として定義される

問題に対して、「そもそも問題が本当に問題なのか」「なんのためにこんなことをしているのか?」「何に対して答えを出そうとしているのか?」を常に考える。

問題に悩んだら、以下の2つのアプローチを試みる。

・あるべき姿をずらして、別のあるべき姿を模索する。
・問題だと思っているギャップを、むしろユニークな強みにできないか模索する。

思考の総量は考える時間ではなく回数

長く考えるのではなく、何度も短く考える方が良いアイディアが出る。

思考が煮詰まったときは、3つの「視」を動かす。
・視点(作用反作用を意識して、多面的に見る)
・視野(対象の時間、空間を広げる)
・視座(立場を変える)

帰納法を使う際は「なぜそうなる?」を強く意識する

演繹法は前提が正しければ、推論結果は必ず正しくなるが、帰納法は前提が正しくても推論結果が正しいとは限らない。

典型的な帰納法の例として「これまで太陽が西から昇ったことはない」だから「明日も東から昇る」がある。しかし、これでは「なぜそうなる?」が語られておらず、メカニズムが全く不明。

帰納法はメカニズムを考慮せずに浅はかな結論を導きかねないので要注意。

創造性を高めるためには、良い意味でのパクリが有効

創造は新しい何かを生み出すのではなく、新しい組み合わせをつくること。

アイディアの質はアイディアの量に依存する

量に勝る質はなし。

カリフォルニア大学デービス校の心理学者、ディーン・サイモントン氏は以下のような指摘をしている。

科学者が生涯で最高の仕事をしている時期は、もっとも多くの論文を書いている時期であり、そしてまたもっとも「ダメな論文」が生まれる時期である

外資系コンサルの知的生産術

前編はここまでです。

まず必要なのは「思考の技術」ではなく、「行動の技術」だった! 論理思考やフレームワークを学んでも、仕事がうまくいかないのはなぜ? 劇的に成果が上がる、本当に使える「知的生産の技術」=「行動の技術」を詳しく解説。

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後編(アウトプット・その他編)はこちらです。

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